行く河の流れは絶えずして、

2012年09月12日

 『行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例(ためし)なし。世の中にある、人と栖(すみか)と、またかくのごとし。』

 「方丈記」の冒頭部分です。 今年は、鴨長明が方丈記を執筆してから800年目だそうです。
平安時代末期から鎌倉時代にかけて、政治権力が貴族から武士階級に移りつつあったころ、朝廷も加担しながらの源平の戦が絶えることなく、大火災、竜巻、飢饉、大地震といった自然災害も続けざまにおこった、そんな時代を生きた作者であります。(大河ドラマ「平清盛」のこれから、福原遷都以降の時代です。)

 『河の流れは、常に止まることなく、しかも河の水はつねに変化している。淀みにうかぶ水の泡も、浮かんでは消えて、消えては浮かぶが同じ形を保つということは聞いたことがない。
世の中にある人と住まいもまた、河の水や水の泡と同じである。』

 最近、上町を車で走ると、先月まであった建物が壊され、更地になっている所が目に付きます。工事用の車が出入りし、新しい何かが造られていくようです。
近所の方に尋ねてみると、大手コンビニエンスストアらしい・・・・・ 2ヶ所位・・・・・

コンビ二は、便利です。コンビニエンス、と名が付くくらいですから。
急にお腹が痛くなった時にトイレを借りることも出来ますし、朝早い出勤の時に、ストッキングが破れても24時間オープンなので、途中で買って仕事にも行けますし、確かに便利だと思います。

しかし、片方の心では、他の街と同じような風景の街になってしまうのかなぁ~という寂寥感も感じています。

 世の中にある人も住まいも、変化し続けていくことは、いつの世も同じなのですね。
 800年後の平成に生き、このまちに暮らし、800年前に鴨長明が感じた思いを胸に抱きながら、100均市をやっているタ〇ヨー大龍店へ急ぎ足で向かいました。
 
於春



Posted by 上町維新 at 23:01│Comments(0)
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